箸での作業
サボテンの9割近くは、実生(種から蒔くこと)から育てています。多肉植物も実生から栽培することもあります。
一般的な園芸品種の多くは、それらを移植する際には箸を用いることはないとかと思いますが、サボテンとか多肉植物の実生を植え替えるときには箸を使って植え替え作業を行っていきます。およそ3mmぐらいの大きさになれば移植可能。
その作業をピンセットを使うと微妙な感覚が掴めませんが、箸を使うとかなり小さくても優しく持ち上げたりして移植が可能になります。個人的な判断ですが、多分世界中のなかで日本人がもっとも箸の使い方が上手いのではないか?と思います。
40年以上も前のことになりますが、サボテンを輸出していたことがあります。種から蒔いて1年半から2年ぐらい育ったサボテンの苗をアメリカ、フランス、イギリス、オランダなどに輸出していました。
アメリカと言えば、サボテンの本場でそこに輸出….というと不思議に思うかも知れません。そこには理由があります。
アメリカ及び他の国では、実生をして半年ぐらいの大きさ(3~5mm)ぐらいの大きさの移植をしません。どちらかと言えば、種をたくさん蒔いて、競い合って大きくなったものを植え替えするという形態でした。
日本では、箸を使って小さなときに移植を均等に植え替えていきます。縦、横を揃える田植えのような感じです。それに同じ大きさ成長させることができました。
ですから海外からの注文で3cmぐらいの大きさを数万本という単位の出荷に応じることができました。サボテンのサイズを揃えることが出来たから輸出が可能になったということになります。
その際にもっとも役立ったのが箸だったということになります。サボテン、多肉植物の実生の植え替えは、ただただ箸を使って植え替え作業を続けるという感じです。
その作業は現在でも同様に行っています。自分も箸の先端を削って手に馴染む箸を使ってています。
その当時には、サボテンを接ぎ木したものも同様に輸出していました。それに付いては、他の個所で記載していきます。
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